ブダペストで骨董品をと言う人が多いがけして安くはない。海千山千のユダヤの商人やジプシーの商人相手に値切るのは一苦労。「やった、これだけ負けさせた」と、思っても本当はお店に利益がドンと入る。
最近ブダペスト市内に分散していた骨董商がペスト地区マルギット橋たもとのFALK MIKUSA通り
繁華街のVACI通りに集まってきている。この辺で負けてもらって精々10%位。「いやぁ、もうこれ以上負けられません。利益が無くなりますと」って言ってくるが、店構えは立派なもの。FALK M通りのあるお店など美術館かと思うほどの素晴らしいもの。店員も雇われなのでオーナーに確認を取るが、やはり期待は出来ない。金銭に困った持主が店に売買を委託している場合もあり、その持主に確認をし割引率が良くなる場合もある。ユダヤもジプシーも世襲制のようで、店ではオーナーの子供がせっせと学んでいる。盗難品?だろうか、たまにジプシー達が店にやって来ては商品を見せている。こちらでは値段交渉の際、日本では御法度の「いくらなら出せる」と聞いてくる。HERENDについて、「いつの時代の製品ですか」と尋ねるといつも無難な「1920−1930頃の物です」、と答えが返ってくる。SZENTENDREでは生徒作品をアンティックと言って置いてある。確かに100年前の生徒作品かもね・・・
ECSERI骨董品市場
市内からかなり離れている。タクシーで行くのが便利だが、地下鉄3号線のHATAR通り駅より54番のバスも出ている。94番は平日しか走っていないので注意。市場付近に止まっているタクシーには注意。
市場は毎日やっているが、最も活気があるのは土曜日の午前中。行くのなら朝8時にはもう着いていたい。お店でなく、屋台の方に掘出し物あり。店の者や、街中の店のオーナーも屋台で物色している。ここでは最低30%は負けてもらわないと。盗難品ぽい物が並んでいる。だが、中の店のほうは厳しい。十分の一ほどで買い付け、割引は10ー15%位が精々。ジプシーのおばさんは、ひつこく値切ると怒り出す。
ここで売っているHERENDは偽物の可能性もあり注意を。HERENDはアンティック(中古品)も安くなく、今現在も製造されているデザインを購入するなら直営店がお勧め。負けてもらい喜んでいたら、直営店の方が安かったって事もありました。新品だし・・・やはり骨董品は儲かるのだろう、素晴らしい高級車をオーナー達は乗り回している。スリにご注意!
PEROFI CSARNOK
市民公園内の野外音楽ホール。日曜日の骨董賓探しはここで。朝7時から13時まで売買が行われている。入場有料。70、72、74番トロリーバス、または少々歩くが地下鉄1号線のセーチェーニ温泉駅からも行ける。ここでも運が良ければ掘出し物が見つかるかも。スリにご注意!
BAV(ブダペスト骨董品会社)
何と言っても全国規模の元国営店舗。値段も良心的で値札もちゃんと付いている。HERENDなども傷が付いていればちゃんと教えてくれる。個人のアンティック店のオーナー達も買い付けに来ている。質流れ品が長期間売れない場合、その商品の値引きもある。ペスト地区マルギット橋たもとのMARGIT環状通り、FERENCIEK広場などに店がある。
良心的なお店
WESSELENYI通り34番地の ROYAL ANTIKVITAS。ブダ地区MARGIT KRT 11番地のSISI GALERIAが良心的だった。SISI GALERIAは小物を扱っている。値札を出しているかがまず見分けの一歩。
最悪の店
何と言ってもジプシーのLAKATOS LAJOSの店。7区WESSALENYI通り 19番地と2区のMARGIT KRT 51−53番地に店を持っている。WESSELENYIの店に入った際、探しているものが無く、「探しているものは?」と尋ねられた。そしてMARGIT KRTの店を進められた。翌日その店に行くとオーナー直々に待っており、もう一つの店にいた店員に「彼か?」とアイコンタクト。そして何を探しているかを尋ねられ、奥の部屋に案内された。そして品を!!!何と高いと思っていた店の(7万ー8万フォリント)倍以上の値札が付いていた。それも不思議なのは、その部屋の商品に値札が付いていたのは私が探していた物だけ。他の商品には付いていなかった。10ほどの品、入手時は違うだろうに同じ値札で同じ筆跡、値札シールの古さも同じ。こんな事で気付かないと思われたのか、それとも奴が馬鹿なのか?いずれにしろ立派な店で、悪どい商売をやっているのだろう。
 ブダペスト アンティック事情